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2006年01月のバックナンバー

2006年01月13日

三位一体改革で文京区は大ピンチ! 文京区では大幅負担増に・・・

(新春号 2006年1月発行

 小泉内閣がこれまで進めてきた、いわゆる「三位一体改革」が決着しました。「地方にできることは地方に」という掛け声のもと、 地方分権と財政再建を同時に目指したはずが、結果を見れば政府の支出削減策ばかりが優先され、 地方にとっては不十分な結果に終わったと言わざるを得ません。
 特に文京区など一部の都心地域では、税源移譲どころか逆に現状より税収が減ってしまうという、大変な事態が生じることも予想されています。 <下図参照>

三位一体改革文京区の(赤字)状況
  平成16年度 平成17年度 平成19年度
税源移譲(増える分) +2億9,400万円 +6億1,800万円 -22億円(推計)
補助金削減(減る分) -5億2,900万円 -6億4,900万円 -10億円(推計)
文京区の赤字分 -2億3,500万円 -3,100万円 -32億円(推計)

数値は平成17年度12月現在のものです

○自治体の裁量権広がらず、権限の多く国に残る…

三位一体改革の目的は自治体に自由な財源を移し、地域の実情にあった効率的な事業を展開すること、 ところが結果を検証してみると金や権限の多くは相変わらず国に残り、負担ばかりが地方にひき渡される結果となりました。 義務教育費の国庫負担についても国の負担率の引き下げだけでは地方側の裁量権は広がらず、国と地方の関係もほとんど変わりません。

国民健康保険や介護保険、児童手当や児童扶養手当も負担率の引き下げが決まっただけで、全く同じことが言えます。

○平成十九年度には、超過負担32億円に・・・?

文京区では税源移譲と補助金削減の関係でこの2年間ですでに2億円以上の赤字(持ち出し)になっています。補助金の最終削減額は10億円 (平成十九年度)になる見通しで、それに見合った税源移譲が行われるはずですが、現在政府で検討している方策(住民税の税率10% フラット化)では文京区の場合、逆に現在よりも税収が落ち込んでしまうという最悪の事態(文京区は担税能力の高い区民が多いため) にもなりかねません。
その額は22億円(推計)で補助金の削減額10億円とあわせると合計32億円(推計)という莫大な負担増になってしまいます。 今後文京区では東京都などとも協議をし、財源確保に向け対策を講じていきますが・・・。

何のための三位一体なのか?
この改革については今一度「国と地方」が対等な立場に立って、仕切り直すことが必要です!


○高齢者に朗報! 新たな介護予防事業が始まります。

今年四月からの介護保険制度改正にあわせて、文京区でも「高齢者・介護保険事業」の見直しを行っていきます。その中でも 「介護予防」 は最大のテーマ。高齢者のみなさんが地域の一員として健康と生きがいを持って生活していけるよう、区としてもバックアップをしていきます。 具体的には区内に4箇所設置される「地域包括支援センター(十八年四月オープン)」がお年寄りのケアにあたります。 まずは介護予防検診を受けて頂き、そのデータに基づいて支援センターでおひとりおひとりの 「予防プラン」を作成します。 あとは予防プランのメニューにあわせて事業に参加するだけ。メニューも豊富です。 転倒骨折予防教室・高齢者エアロビクス・ いきいき体力測定などなど多岐に渡る事業に今後、 身近な場所で参加できることになります。高齢者のみなさん、四月以降是非、 最寄の地域包括支援センターを訪ねてみてください。

○区職員の削減と行革の具体的対策は…?

政府でもようやく着手されつつある「公務員の削減計画」。文京区ではもうすでに「新生文京いきいきプラン(新行革計画)」に基づき、 数年前から職員の削減が実施されています。退職不補充や保育園民営化・図書館カウンター業務・ 給食調理などの民間委託の推進などの手法でこれまでの削減人員は平成十六年度が64人・十七年度が67人の計131人で、 人件費の削減額は4億8200万円です。文京区では今後平成二十年度までに300人の削減を目標にしており。 それが実現すれば約17億6800万円の削減効果が見込めます。

○例えば図書館はこう生まれ変わった!(カウンター業務委託の実施と効果)

平成十五年度から、区内図書館のカウンター業務の民間委託が始まりました。民間会社のサービス精神やノウハウが活かされ、 以来図書館に対する苦情はほとんどなくなりました。また、人件費の削減効果も大きく、十五年度が真砂中央図書館、本駒込図書館、 天神図書館の3館で実施・約1億2000万円の人件費削減、十六年度が小石川・水道端・ 目白台図書館の3館で3400万円の削減が実現しました。 2年間の累計で実に1億5400万円の人件費の削減になっています。 象徴的な民間委託の成功例といえましょう。今後も給食調理や児童館の運営など民間に任せられる分野はより積極的に門戸を広げていくべきです。
「コスト意識をもちつつ、サービスの向上を目指す。」行政においても常にそうした考え方を持っていなければ今後、 自治体間競争に勝ち抜いていくことはできません。

でも…

もっと注目すべきは、介護保険や国民健康保険など社会保障関係経費の増大!

昨年度は介護保険特別会計に約20億円、国民健康保険特別会計に27億円もの税金が一般会計から投入されています。 そしてそれらは今後年々増え続けると予想されます。

制度そのものに手を入れ抜本的な改革を図らなければ、こうした恒常的な赤字体質は未来永劫改善しません!


○目白台運動場(KKR所有)取得へ

国家公務員共済組合(KKR)が所有する目白台運動場(文京区目白台一丁目)が売却されることになりました。 同運動場は敷地面積約2万7平米にグランド(野球場など)、テニスコート、プール、クラブハウスが配置、 椿山荘や日本女子大学に隣接するなど緑にも恵まれた環境抜群の場所です。しかし、取得には莫大な資金が必要で、当初130億円(推定) ともいわれる価格に文京区も消極的でした。しかしながら、その後地域をはじめとした多数の区民の強い要望を受け今後の活用を検討、 区としても英断。現在取得に向け調整中です。

区民の利便性・環境向上の面からも取得を実現すべきです!

課題は資金の調達ですが、手法は様々考えられます。グランド全体を都市公園として整備、認定されれば、 都市計画交付金など国や東京都の補助金が受けられます。また、 役割りを終えることとなった柏総合グランドの売却なども視野に入れるならば、取得の実現も大いに可能かと思われます。 取得実現に向け最大限努力すべきです!


○区立小中学校 適正規模・適正配置 本格的議論に!

区立小中学校に通う児童・生徒数が激減しています。少子化の進行や私立校へ進学する子供たちが増えたことなどがその要因ですが、 今年度は一部の中学校で欠学年が生じるなど深刻な事態になっています。こうした実情のもと、区教育委員会では二年ほど前に 「文京区教育改革区民会議」を設置して、今後の文京区の学校配置のあり方などについて諮問、本年八月に第2次答申が示されました。
これらの答申を受け教育委員会では「小中学校の将来ビジョン」を策定中、現在骨子案ができ、地域説明会などが開催、 区民の意見を聞いています。最終素案は来春には示されるとのこと…。学校の統廃合など具体的な校名が挙がっての計画となります。

あくまでも教育環境の向上と子ども達の健全育成が最大目的!

こういう話は「自分の卒業した学校がなくなるのは反対。」とか「あっちが残ってこっちがなくなるのはおかしい 」 などの感情論に陥りがち。地域や母校への愛着はもちろん大切ですが、 何よりも大事なことは子ども達のことをまず第一に考えていくこと。そういう意味では、現在の文京区において適正規模・ 適正配置の実施は避けて通れない道だと私は思っています。

また、その過程においては区民の意見を十分に聞き、反映していくことも不可欠。区民とともに作り上げていく、 そんな計画になるよう望んでいます。