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2001年10月17日

細街路整備とまちづくり(実態と矛盾)

 幅員4メートル以下の区道については、 防災上4mまで道幅を広げることが法律で義務付けられています。 幅を広げていくためには沿道の建物が建て替えられるとき道路の中心から2m下がって、建物を建てる必要があるわけです。 いわゆるセットバックと言われているものです。
 セットバックした分は私有地ですから、区と協議をし道路として提供してもらった部分の固定資産税を免除をするという約束になるのですが、 実際には建物は引っ込んでも提供されなければならない部分が相変わらず私有地として使われていたり、 1本の細街路がすべて4mになるのは事実上不可能だったり、いろいろ問題点が残ります。
特に根津・千駄木のような下町地域では、写真を見てもわかるとおり、人が1人通れるかどうかの狭路が混在しており、 建物もセットバックによって建て替えが出来なくなってしまう狭小の家屋もたくさんあります。反面、 景観という観点からは下町風情を残すような町並みを保存していくべきなど、細街路の趣旨とは相反す考え方も示されています。では、 一体どうしたら良いのか?防災なのか、風情を残すまちづくりなのか、地域の実情をよく把握し、 整備の進め方についても大多数のかたの理解を得られるような方法を採るべきだと考えます。
特に根津・千駄木のような住宅密集地においては、単に細街路の整備という観点だけでなく建て替えの際の共同化や、 まちづくりの上での支援を行政が積極的に関与していかなければ、安全で災害に強いまちづくりの実現は不可能だと思います。

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